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動物病院の1.5次診療とは?
1次、2次診療との違いやメリットを解説

  • スタッフブログ

序文

当院は1.5次診療の動物病院として、地域の獣医療における中核的な役割を果たすことを目指しています。さて、動物病院の医療体制には1次、1.5次、2次といった区別がありますが、どういった違いがあるのかご存じでしょうか?

この記事では、

・まずは1次診療と2次診療を理解しよう

・では、1.5次診療とは?

・1.5次診療のメリットとデメリット

・受診に関するQ&A

といった内容で、当院の1.5次診療をご理解いただき、疑問点を解決していきます。受診する際に参考にしてください。

 

 

まずは1次診療と2次診療を理解しよう

動物病院の1.5次診療を知る前に、まず1次診療と2次診療がどんなものであるかを知っておきましょう。

 

1次診療:地域のかかりつけ病院

1次診療の病院は「ワンちゃんやネコちゃんの具合が悪い」とか「そろそろワクチン接種の年齢かしら?」と思った時に最初に受診する、いわゆるかかりつけの動物病院です。街中にある個人経営の動物病院の多くはここに当てはまります。

○初期治療と予防をメインに行う

1次診療では、内科から歯科、整形外科、産科や外科など、広範囲の病気の初期治療を行います。避妊手術や去勢手術、腫瘍の切除などの手術もします。ワクチン接種や健康診断といった予防医療や、食事やしつけの相談に乗りアドバイスをするのも1次診療の役割です。

 

2次診療:高度・専門的な病院

獣医学部のある大学に付属した動物病院や高度医療センターなど、1次診療や1.5次診療の病院では治療しきれない難しい病気や専門的な検査・治療に対応する病院です。多くの2次診療施設は、紹介状がないと受診できません。専門的な手術器具や、CTやMRIといった高価な検査機器などが揃っています。

 

 

1.5次診療は1次と2次の特徴を合わせた病院

1次診療と2次診療を理解すると、1.5次診療とは何かが分かりやすくなります。

1.5次診療は1次診療+2次診療

1.5次診療は、基本的な治療や予防医療(1次診療)と専門的な治療(2次診療)の両方ができるという、それぞれの特徴を併せ持った動物病院です。対応する範囲がとても広く、専門知識も必要となるので、獣医師が複数勤務する規模の大きい動物病院がここに当てはまります。

 

1.5次診療のメリットとデメリット

1.5次診療の動物病院には、以下にあげるようなメリットがあります。

・困った時に紹介状なしですぐ受診できる

・高度で広い範囲の病気に対応できる

・獣医師が複数いることで診察がスムーズに進み待ち時間が少ない

 

獣医師が複数いることのメリット

獣医師にも得意な分野と不得意な分野があります。そのため、その動物病院でどこまでの医療を提供するかは獣医師次第で、対応できない病気は転院することになります。

獣医師が複数いるとお互いの不得意分野をカバーしあうことができ、病院全体でみるとどの分野においても高いレベルの医療を提供することができます。

1.5次診療のデメリット

・さらに高度な医療を必要とするときは転院しないといけない

・1次診療よりは費用が上がる

1.5次診療で対応しきれない病気のワンちゃん、ネコちゃんが来院された場合は、別の1.5次診療や2次診療の動物病院を紹介させていただきます。

 

 

受診に関するQ&A

動物病院の受診に関する飼い主様からの質問にお答えします。

 

Q.1.5次や2次診療施設の獣医師は、特別な資格を持っているの?

動物病院の1次、1.5次、2次はどこかから指定を受けているわけではなく、獣医師が特別に持つべき資格もありません。あくまで、自分たちがどの範囲、どの程度の医療を提供できるのかによって、1次~2次に自然と分かれていきます。

 

Q.1.5次診療を受けるためにはどのような手続きが必要ですか?

1.5次診療を受診するための必要な手続きはありません。2次診療では招待状や検査結果がないと受診できない場合がありますが、絶対に必要というわけではありません。

しかし、かかりつけでの検査結果や招待状がありましたら、より良いでしょう。

 

Q.費用に違いはあるの?

より高次な病院ほど、治療費は高い傾向にあります。ただし、初期治療やワクチン接種などで受診する場合は、1次診療と1.5次診療の診察内容に大きな差はないため費用の開きはないでしょう。

 

 

まとめ

当院が提供する1.5次診療の理解を深めていただくために、1.5次診療とは何か、1.5次診療のメリット・デメリット、受診に関するQ&Aを解説しました。

1.5次診療は、初期治療から専門的な医療まで様々な病気に対応できます。ワンちゃん、ネコちゃんの生涯に渡ってのかかりつけ医として寄り添っていくことも可能です。ぜひ、1.5次診療の当院にお越しください。